歯周病の全身への影響

      2025/03/25

歯周病の進行により、口以外にも様々な病気や症状を引き起こす可能性が生じます。歯周病によって発症・悪化するといわれている病気・症状などはご存知でしょうか?

 

誤嚥性肺炎を引き起こす!?

高齢者は特に注意を!
歯周病を引き起こすのは、プラーク(歯垢)と呼ばれる細菌の塊。中でも白血球に害を与えたり毒素を出すものがあり、誤嚥性肺炎の原因菌にもなる。
誤嚥性肺炎食事中に誤って気管に入ったり、睡眠中に細菌を含んだ唾液を飲み込んでしまう場合がある。

介護の現場でも
誤嚥性肺炎を起こした高齢者の口の中を確認した際、歯の根元に多量の細菌や食べかすが付着していた。歯の治療や歯石除去の後に、介護をする家族にもブラッシング指導を行い、症状が改善したという例もあった。

丁寧な口腔ケアは、誤嚥性肺炎の抑止だけでなく、食欲増進や日々の健康にも繋がります!

 

糖尿病との関係

歯周病があると、どうして血糖値が高くなる?
出血や膿を出しているような歯周ポケットからは、炎症に関連した化学物質が、血管を経由して体中に放出されている。


ポケットから出て血流にのった炎症関連の化学物質は、体内で血糖値を下げるインスリンを効きにくくするため、糖尿病が発症・進行しやすくなるといわれている。

 

歯磨きによるプラークコントロールを患者本人がしっかり行い、歯科医院で炎症の原因となっている歯石を確実に取り除く。それにより歯肉の炎症をコントロールできれば、インスリン抵抗性が改善し、血糖コントロールも改善するということが、日本での研究を含めた多くの臨床研究で報告されています。

 

心筋梗塞や脳梗塞

動脈硬化を起こした部位から歯周病菌が!
【心筋梗塞、狭心症とは】心臓の動脈が詰まったり狭くなったりする
【脳梗塞とは】脳の動脈が詰まったり狭くなったりする

これらの病気により血管が膨らんで破れてしまうと、命に関わる深刻な事態を招くことに!
動脈硬化を起こした血管の中のプラーク(動脈硬化の病巣)を調べると、歯周病菌が見つかるというケースが、アメリカでも日本でも相次いで報告された。
また、アテローム性動脈硬化 (コレステロールなどの脂質が動脈内膜に沈着したもの) の部分からも歯周病菌が検出されたといわれている。

歯周病と心・血管系の病気との直接的な関係性は証明されていないものの、事実、関連する報告が数多くあります。 国内では歯周病が心筋梗塞などのリスクを高めるという認識が、専門家の間ではほぼ共通の見方になりつつあります。



 

その他の症状との関連

骨粗しょう症
重度の歯周病(歯槽膿漏)で歯を失うと、噛む力が低下し、柔らかい食べ物ばかりを選び、バランスのとれた食事をしにくくなり、体全体の骨密度が低下する可能性が高くなる。

早産・低体重出産
歯周病にかかった歯周組織が作り出す “プロスタグランディンE2"という物質は、陣痛促進剤として使われているものであり、自らの体内で早産を促している状態になってしまっている。

歯周病を予防するためには、毎日の正しい歯磨きと、歯肉の中まで入っている歯石を完全に取り除き、炎症を引き起こす細菌を徹底的に除去することなどの歯科衛生士による専門的なメンテナンスを定期的に受けることが重要です。


 
治療について詳しくはこちら→ 歯周病治療



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