虫歯治療後の詰め物が冷たいものにしみる理由を解説
2026/05/20
こんにちは、綾瀬の歯医者、新井歯科医院です。
虫歯治療後の詰め物が冷たいものでしみる場合、治療したばかりなのになぜしみるのか、治療に失敗したのではないかと不安になる方も多いかと思います。
今回は、虫歯治療後の詰め物がしみる理由と、その対処法について解説します。
詰め物の種類と特性
コンポジットレジン
コンポジットレジンは歯と同じ白い色をしたプラスチック製の素材です。
主に小さな虫歯の治療に使用され、型取りが不要なため一日で治療が完了します。
ただし、固まる時にわずかに収縮(重合収縮)するため、歯との間に微細なすき間ができ、これがしみる原因になることがあります。
金属(銀歯など)
金やパラジウム合金などの金属製の詰め物は、強度が高く耐久性に優れています。
ただし、金属は熱伝導率が非常に高いため、冷たいものや熱いものの温度が直接歯に伝わりやすく、これがしみる原因になることがあります。
セラミック
セラミック製の詰め物は審美性に優れ、金属アレルギーの心配もありません。
熱伝導率は金属より低く、レジンより高いという中間的な性質を持ちます。
接着力が強く適合性もいいですが、治療直後は接着処理による刺激で一時的にしみることがあります。
治療直後にしみる主な原因
削った刺激による一時的な炎症
虫歯を削る際、回転する器具の摩擦熱や振動が歯髄(神経)に刺激を与えます。
この刺激により歯髄に軽度の炎症が起こり、数日から数週間は過敏な状態が続くことがあります。
虫歯が深かった場合の影響
虫歯が深く、神経に近い部分まで削った場合は、しみる症状が出やすくなります。
象牙質が薄くなるほど、刺激が神経に伝わりやすくなるためです。
咬合(かみ合わせ)の高さの問題
たとえわずかだとしても詰め物の高さが高い場合、噛むたびにその歯に強い力がかかります。
これにより歯根膜や歯髄への刺激が増し、痛みやしみる症状が出ることがあります。
症状が改善しない場合の原因
細菌の残存や二次感染
虫歯の取り残しがあったり、詰め物のすき間から細菌が侵入したりすると、二次虫歯(二次カリエス)が生じます。
歯髄炎への進行
炎症が治まらずに進行している可能性があります。熱いものでもしみる、何もしなくても痛むなどの症状に変化した場合は要注意です。
詰め物の不適合
適合が悪く、大きなすき間がある場合は調整や作り直しが必要になります。
対処法
刺激を避ける生活習慣
治療後しばらくは、極端に冷たいものや熱いもの、刺激の強い食べ物、硬いものを避けるようにしましょう。
歯髄が回復する時間を与えることで、症状の改善が早まります。
知覚過敏用歯磨き粉の使用
知覚過敏用の歯磨き粉には、象牙細管を封鎖する成分が含まれています。
毎日使用することで、外部からの刺激をブロックし、知覚過敏症状を和らげることができます。
歯科医院での処置
症状が強い場合や改善が見られない場合は、歯科医院で以下の処置を受けることができます。
- 知覚過敏抑制剤の塗布
- 咬合(かみ合わせ)の微調整
- 詰め物のやり直し
受診が必要な症状
以下のような症状が現れた場合は、我慢せずに歯科医院を受診しましょう。
痛みが徐々に強くなっている
何もしなくても痛む(自発痛)がある
熱いものでもしみるようになった
夜間に痛みで目が覚める
歯ぐきが腫れてきた
治療から1か月以上経過してもしみる症状が改善しない
まとめ
虫歯治療後に詰め物がしみる場合、削った刺激による歯髄の一時的な炎症や金属の熱伝導率など、さまざまな要因が関与しています。
多くは時間の経過とともに改善しますが、痛みが強くなる場合や自発痛が出る場合は、歯髄炎や感染が起きている可能性があります。
大切な歯を守るためにも、異常を感じたら早めに歯科医院へ相談するようにしましょう。
